イヤーマフと音

イヤーマフは、今までプロ仕様と思われていました。実は一般個人の間でも活用されているようです。


イヤーマフは音から耳を守り、気持ちを静める小さな部屋

イヤーマフとは、音から耳を守るために開発された商品です。 イヤープロテクターなどと呼ばれたりもします。騒々しい工場や空港の仕事に従事するプロの人たちが使っています。 よくクレーン射撃の選手や自動車レースのピットクルーが耳に当てているヘッドフォンと言えば、思い当たるのではないでしょうか。耳栓のような異物感が少ないところがメリットです。 しかしイヤーマフは、最近ではそういったプロの職業の人の使用に特化したものではないようです。 勉強、睡眠、電車内での使用など、ご家庭内でも利用され、知る人ぞ知る重宝なアイテムとして利用されてるそうで、静かに読書を楽しみたいという時は、たいへん便利かもしれません。 また交通騒音やアパートや隣家の騒音、あるいは近所の小学校の騒音などに対する手軽な対策法として活用されるケースもあるようです。

スポンサードリンク

イヤーマフはどのくらい音を静かにできるのか?

音性能をわかりやすくするための基準があります。これは、NRR(ノイズ・リダクション・レイティリング)と呼ばれ、EPA(米国環境保護局)という所が査定したものです。 NRRの数値の単位は、dB(デシベル)で表示され、この数値が大きいイヤーマフほど高い遮音性能を持っていることになります。 NNRは、「NRR30」といったように表示されます。「30」というのが数値です。 たとえば日常的騒音(普通の声、テレビやステレオの音)は、60dBとされてますから、この環境で「NRR30」のイヤーマグを使うと、30dB軽減され、静かなささやき声のレベルになることが期待されます。

具体的な計算方法は、

60デシベル(日常会話)− 30デシベル(イヤーマフのNRR値)= 30デシベル(静かなささやき声)
となり、単純にNRRの数値を引けば良いということになります。

本格的なイヤーマフには、ほとんどこのNRRが表示されてると思いますので、ぜひご参考にされてください。 また、いっそうの静かさを求める場合、耳栓をした上でイヤーマフを併用することもできます。
※参考データ

単位体感具体例
10〜20dBきわめて静か何も聞こえない、深山の夜
30〜40dB静かささやき声
50〜60dB日常的騒音普通の声、テレビやステレオの音
70〜80dBうるさい新幹線車内、ボウリング場
90〜100dBきわめてうるさい犬のほえ声、カラオケ、地下鉄電車内
※単位:dB(デシベル)

イヤーマフのブランドメーカー

PELTOR社(ぺルター)
スウェーデンに本拠を置き、世界最大級のイヤーマフのメーカーです。 ペルター社は、自動車レースのピットクルーをはじめ、 製造業、森林作業現場や航空関係、また軍用など、騒音聴覚保護の世界的リーダーとして評価が高いです。 NATO軍納入35年の実績で培ったノウハウをもとに製作したイヤーマフは、 プロ専用だけあって最高の遮音性能を持ち、圧迫感も少ないため長時間装着が可能です。

スポンサードリンク

Bilsom社(ビルソム)
独自のネックバンド式デザインを持つイヤーヘッド。 これは通常のヘッドバンドではなく、左右のカップをワイヤーで繋いだ画期的な新機構。 頭部を押さえつけられてるような圧迫感が取り除かれ、快適性を向上しています。 また、Bilsom製の中でも「最高遮音性能イヤーマフ」と称されるイヤーマグは、 NRR31dBという高性能で、人気もあります。

イヤーマフと自閉症について

一般的に人は、知らず知らず聞こえてくる音を自分で調節します。 たとえば大きな音は小さく、小さな音は増幅して必要な音を抽出します。 これに対し、自閉症のひとつの症状である「聴覚過敏」の方は、 音の量を調節できず、騒々しい音や不快と感じる音も、そのままダイレクトに聞き取ってしまうため、 あらゆるパニック状態に陥ります。

イヤーマフは、騒音から耳を守るための道具であることから、聴覚過敏な方には効果があると聞かれます。 イヤーマフには、大人用だけではなく、子供用サイズのイヤーマフも売られているので、検討の価値はあるかと思います。 スウェーデンのペルター社製、イヤーマフKIDなどが有名です。

ただ、イヤーマフ自体が少し目立つということと、密閉性のため長時間使用では少し耳に汗をかく可能性があります。 また、人の声は少し聞こえるようになっている場合もあるので、完全に外音をシャットアウトできないかもしれません。 もし、さらに騒音をカットしたい場合、イヤーマフと耳栓の併用をすすめてるケースもあります。


Copyright(C) イヤーマフと音 All rights reserved. ホーム inserted by FC2 system